ばーさんの料理本(第4回 / 全8回)

こんにちは、コトリ1号です。

ばーさんがじーさんに作る食卓(4)2008』に登場した料理本を紹介するシリーズも、今回で4回目。
調べ始めたときは、いいところ30冊弱くらいかな…と思っていたのですが、実際はその倍以上あったわけでして。著者名のあいうえお準に並べているのですが、なぜか今回はイタリアン色の強いラインナップです。

過去記事はこちらからもぞうぞ 第0回 第1回 第2回 第3回

 

季節の果物を楽しむ ジャムと果実酒
ジャムと果実酒
雄鶏社 2004年
小川聖子
◎ 甘夏マーマレード、桃ジャム
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コトリ1号メモ : cincoさんはとにかくよくジャムをお作りになられていますが、砂糖をぎりぎりまで減らして作られるので、作り方のエッセンスだけを参考にされています。例えば、無農薬の美味しい果物が手に入ったら、皮まで丸ごと使いたいですよね。そういう時に参考にするべく開くようです。

 

イタリア食堂「ラ・ベットラ」のシークレットレシピ
シークレットレシピ
講談社 1999年(1,800円+税)
落合務
◎ 豚ロースのバターサルビア、スパゲティ・カプレーゼ
Amazon 講談社 BOOK倶楽部

コトリ1号メモ : cincoさんは、レストランのシェフの手による料理本を好んで沢山お持ちですが、その理由は、レシピの手順ひとつひとつにきちんと理屈をつけて紹介していることが多いから。例えば、お肉をひとつ焼くのにも、ただ「(肉を)フライパンで焼く」だけよりも、本書のように、「やや強火でしっかり焼き色を付けて焼く。この香ばしい焼き色がソースに味と香りを付けるのです」とあるほうが、イメージがわきやすいのは確かです。
3章構成のこの本は、1章では代表的なイタリア料理を題材に美味しく作るコツを、テキストと写真で丁寧に説明しています。実録調のテキストなので、お料理教室で教わっているかのようなイメージです。2章は「ラ・ベットラ」でお馴染みのメニュー、3章はもう少し気楽な料理や思い出の料理などが紹介されており、盛り沢山。出版年こそ少し昔ですが、イタリアンが好きな方は、持っていて損のない1冊だと思います。
ちなみに、1章は料理の手順をテキストで延々と説明するスタイルで編集されていますが、特に大事な部分には、蛍光黄色のマーカーでラインを引いたような印刷がされています。なんですが、ネット古書店などですと、「黄色いマーカーを引いた跡があります」などと添え書きしたうえで、傷モノ扱いで売っているところが多い気がします。恐らくほとんどの場合は、もともと印刷しているものだと思いますので(もしかすると、本当に黄色のマーカーで罫線を引いているものもあるかもしれませんが)、その点ご注意ください。

 

野菜が主役のパスタ
野菜が主役のパスタ
インデックス・マガジンズ 2004年
片岡護
◎ 春菊と帆立のスパゲッティ、春野菜のスパゲッティ、キャベツ炒めの全粒粉パスタ、白菜のスープパスタ、小松菜とかさごのパスタ
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コトリ1号メモ : この本も、2008年に限らず、他の年にも目にすることの多い1冊です。冒頭に「パスタを食べると太る、と気にしている人が聞き、非常に残念に思いました。(略)そこで私は、ヘルシーで栄養のこともちゃんと考えたパスタのレシピを紹介したい…」とあり、通常1人前80グラムのパスタを60グラムに減らし、その分野菜をたっぷり入れて食べ応えを増したレシピを紹介しています。
レシピは、トマト、ほうれん草、ピーマン…と、野菜ごとに紹介されており全44品。ほぼ、ごく普通のスーパーで山積みされている野菜ばかりなのが助かります。片岡護シェフらしい、かすかに和っぽい雰囲気のパスタが多いのも、嬉しいところです。

 

スパニッシュ・シンプルレシピ
スパニッシュ・シンプルレシピ
主婦と生活社 2008年
川上文代
◎ 乾燥そらまめの煮込み
Amazon 主婦と生活社

コトリ1号メモ : 料理教室「デリスドキュイエール」の川上文代さんによる、スペイン料理の本です。この本は、「シンプルレシピ」シリーズとして編まれており、『フレンチ・シンプルレシピ』『イタリアン・シンプルレシピ』に続く第3弾。タパスからパエリアまで幅広く紹介されています。

 

ハーブさえあれば 育てて食べて楽しんで
ハーブさえあれば
文化出版局 1995年
北村光世
◎ スープ・オー・ピストゥ、ハーブソーセージ、ミント風味のビーンサラダ
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コトリ1号メモ : 北村光世さんと言えば、やはりハーブ。この本では、ハーブを日常的に使うためのコツがたくさん紹介されています。とはいっても、やはり最大のお楽しみは食卓にアリ、ということで、ハーブを使うからこそ美味しいレシピ(フレンチやイタリアンだけでなく、メキシコやタイ料理まで)もたくさん紹介されています。巻末には育て方のコツもまとめられています。お料理目的でハーブ栽培初心者ならば、まずは、タイム、セイジ、ローズマリーの3つから、だそうですよ。

 

粉から作るパスタとイタリアパン
粉から作るパスタとイタリアパン
文化出版局 1997年
北村光世
◎ 野菜のピッツァ
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コトリ1号メモ : 今では手打ちパスタをテーマにした本はたくさんありますが、97年当時だと大変先進的だったのではないでしょうか。しかも、北から南までの代表的なご当地パスタ27種類を紹介しています。合わせるソースもオーソドックスな組み合わせのものが多く、本当にイタリアの一般家庭で食べられているのだろうな…と思わせられるものばかりです。後半のイタリアパンのレシピは、今となってはなかなか類書にもお目に掛かれないので、貴重かもしれません。粉もの好きなら、大変に楽しい本です。

 

SOUP・SOUP・SOUP
―洋と中華のおいしいスープ86

SOUPSOUPSOUP
柴田書店 1994年
熊谷喜八、河田吉功
◎ 牛尾のブランディ風味のスープ
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コトリ1号メモ : 熊谷喜八シェフが洋、河田吉功シェフが中華を担当した、スープがテーマの本。洋がベースながら、無国籍な熊谷シェフのスープは組み合わせの妙が見ているだけで楽しいですし、いかにも身体に優しそうなものばかりの河田シェフのスープも魅力的です。また、一応、一般家庭向け用に作られているので、材料や手順は入手しやすさ、作りやすさに気を遣って作られているので、作って食べる楽しみも十分に実感できます。
ただ、中には、手加減なしのレシピもいくつか混じっておりまして、cincoさんが作られた「牛尾のブランディ風味のスープ」(2008年3月9日)はそのひとつ。やはり、プロがお書きになったレシピ本でもあるのですが、そういう部分もまた、読みどころのひとつといえます。「いつかは作ってみたいなぁ…」なんて料理も載っている本って、素敵ですよね。

→ 第5回に続く

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『ばーさんがじーさんに作る食卓(4)2008』に登場した料理本を紹介するシリーズ

第1回
味澤ペンシー(1)、阿部なを / 河合真理(1)、有元葉子(6)[全8冊]
第2回
入江麻木(1)、ウー・ウェン(7)[全8冊]
第3回
上野万梨子(5)、上野万梨子 / SAZABY(1)、おおつきちひろ(1)、大原照子(1)[全8冊]
●第4回
小川聖子(1)、落合務(1)、片岡護(1)、川上文代(1)、北村光世(2)、熊谷喜八 / 河田吉功(1)[全7冊]
第5回
佐藤雅子(1)、島津睦子(1)、周富徳(1)、白鳥恒夫 / 小田倉秀昭 / 田代和久(1)、鈴木珠美(1)、孫幼亭(※「亭」は、正しくは「女」偏に「亭」)(2)[全7冊]
第6回
高山なおみ(5)、竹下ワサナ / 大江ふみ(1)、ダニエラ・オージック / 横山淳一(3)、谷昇(1)[全10冊]
第7回
長尾智子(2)、濱崎龍一(1)、パンツェッタ貴久子(2)、久田大吉(1)、藤沼由美子 / ロレンツァ・ジッリ(1)、藤沼由美子(2)[全9冊]
第8回
前田廸子(1)、丸山久美(3)、山田宏巳(1)、吉田勝彦(1)、李映林 / ウー・ウェン(1)、レヌ・アロラ(1)[全8冊]
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