不老泉 〈二條若狭屋〉

本格的に寒いです。ここ数日、東京もめっきり寒くなりました。

朝起きたら、とりあえず、やかんでお湯を沸かして温かいお茶を飲むのが習慣ですが(沸かしている間に、部屋もほんのり暖かくなる)、くず湯もいいなぁ、とふと思い、今日はくず湯で。


(花札ではありません)

二條若狭屋の不老泉(ふろうせん)です。
京都土産の定番なので、京都じゃない地域の方でも、おなじみかもしれませんね。

わたしは、JR京都駅構内のお土産屋さんで買いましたが、東京の百貨店でもぼちぼち見かけます。

3個入りで630円。
お店によってはバラ売りもしているそうで、1個210円。ほかに、6個入り、10個入り、15個入り、20個入りもあるそうです。


(何気に、後姿も可愛い)

 

お味ごとに名前がついていて、

片栗…雪(松の絵柄)
抹茶…月(うさぎの絵柄)
善哉…花(花の絵柄)

となっています。

現在は、片栗、抹茶、善哉の3種類ですが、大正時代にはコーヒー味もあったとのこと。いったいどんな味だったのでしょうね。

んでもって、パッケージも可愛い雰囲気満点でして、外側のパラフィン紙を剥がすと、ちっちゃい箱が姿を現します。

箱の絵は、版画家である徳力富吉郎の手によるもので、大正時代からずっと使われ続けている図案だそうです。


(ミニチュア好きには胸キュンな小箱)

小箱のサイズは、5 × 4 × 2.5センチ。
まったく実用に適さない箱ですが、さっさと潰して再生紙箱に投げ込むのは、何だかためらわれる可愛さです(もちろん、捨てずに取っておく)。

ちなみに、6個入り以上を買うと松の絵柄の掛け紙がつきますが、書家の中村不折、日本画家の神坂雪佳によるもので、こちらも大正時代から使い続けているそうで。
良いデザインは時代なんか関係ないんだなぁ、とつくづく思います。

くず湯といえば、和菓子屋さんの定番商品でもありますが、不老泉の魅力は、トリコレ的に言えば、くず湯の中にちょいと浮いてる、最中に尽きます。

そう、千鳥の形をした最中が、可愛いんですよねぇー。
ちなみに、千鳥の最中が入っているのは、抹茶(月)と善哉(花)です。バラで買うときはご注意を。

1杯分の重量は23グラム。
原材料は、(抹茶)白双糖、片栗粉、葛粉、抹茶、餅、粳米 / (善哉)白双糖、片栗粉、晒し餡(小豆)葛粉、餅、粳米 / (片栗)白双糖、片栗粉、葛粉。

95度以上のお湯120ccでよく溶いてお召し上がりください、とあります。


(ラブリー)

この千鳥、よーく見ると、結構細かい部分まできれいに作られていて、ちゃんと目もありました。

小豆や抹茶の地に2羽の千鳥が浮かぶさまが、なんとも愛らしい。

指定されたお湯の量で溶くと、結構どろっとしており、飲むと言うより食べると言う感じ。甘さはかなり控えめです。

味はもちろんなのですが、それ以上に、カップの中に浮かぶ千鳥に、何とも言えずホッとする。身体にも心にも優しいところが、一番の魅力かな、と思います。

 

二條若狭屋
604-0063
京都市中京区二条通小川東入西大黒町333-2
075-231-0616 / 075-241-1505
8:00~18:00(日祝は17時まで)
年中無休(元旦~3日除く)

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