缶詰イベントで鳩燗に出会う
先週の話なんですが、「日本酒に合う缶詰バイキング ~昭和の缶詰メニューもあるカンね。~」という長い名前のイベントに行ってきました(11月22日)。
黒川勇人さん(缶詰博士)がチョイスした缶詰をつまみに、福山亜弥さん(女優、利き酒師)がチョイスした日本酒を飲みながら、蔵元さん、缶詰メーカーさんのトークショーを聞きましょう! というイベントです。
なぜ大して酒も飲めないわたしがこういうイベントに行ったのかと言えば、ゲストの一人に、友人でもある山本直味さんも出演していたからです。
山本直味さんは、昭和初期の料理本を元に忠実に料理を作って撮影して食べると言うブログ『温故知新で食べてみた』の管理人でありまして、イベントには”昭和料理研究家”と言った立ち位置で登場。
アッパッパに割烹着、カラー足袋にゴムサンダルという、昭和のおかん風いでたちで、昭和(初期)LOVEを全身で体現しておりました。
こんな晴れの舞台に立つ機会もなかなかない……ということで、その雄姿を撮影しに行ったのでした。
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イベント会場では、山本さんメインでばっしゃばっしゃ写真を撮っていたのですが、ふと、日本酒のブースにある、不思議な物体に目を引かれました。
奥の酒瓶は、新潟県長岡市にある、美の川酒造株式会社の「越の雄町」(純米)。
日本酒があって、コンロがあるんだから、徳利なのはわかりますが、ちょっと形が変わってやしませんか?
蔵元の方と思しき人(後で、美の川酒造の社長さんである松本英資さんと判明)に尋ねてみると、「鳩燗(はとかん)」というものだそうで。
鳩燗、わたしは初耳だったのですが、「昔はどこにでもあったものだそうですよ」とのこと。
松本さんによると、鳩燗のもともとの出自は宮崎県にあるそうですが、ひと昔前まではわりに日本全国どこの地方でも普通に見られた徳利の形のひとつだったそうです。
この、「越の雄町」(純米)は、ぬる燗で飲むのが一番おいしいそうで、どうせだったら、昔よく見かけた鳩燗を使ったら、さぞ面白かろうと、1個だけ残っていた型を元に試作品を作ってもらったとのこと。
(温度計で飲み頃を見極めているのですが、鳥にえさやりしているようにも見える)
松本さんによると、この鳩燗、復刻のめどが立ったようで、年内には美の川酒造のホームページで販売する予定だそうです。
「鳩燗なんだけど、新潟だから、『朱鷺燗』って名前にしようと思って(美の川酒造には「朱鷺」というお酒があります)」
と仰っておられました。値段は1個900円くらいの予定だそうです。
鳩燗、いろいろ調べてみると、謎も多く、なかなか面白いのですが、それをご披露する機会は、また後日、ということで。
◎ 美の川酒造 株式会社
940-0083 新潟県長岡市宮原2-13-31
0258-32-0607