萩原天神に木鷽を買いに行く(1)

またしても1年ぶりの更新になってしまって、ご無沙汰しております。未だコロナの猛威は納まらず、東京とその近県は緊急事態宣言が発令中ではあるのですが、そんな最中にもかかわらず、のこのこと大阪まで繰り出して、木鷽を頂戴しに行ってきたので、その顛末を軽くレポートしつつ、買ってきたものをお目に掛けたいと思います。

行ってきたのは、大阪府堺市にある萩原天神(萩原神社)です。

萩原天神の木鷽を知ったのは、「木うそGALLERY」さんがきっかけです。その後、Facebookの2019年2月23日の記事を見て、まぁなんて愛らしい…、そのうち行きたいな…と思っていたのでした。正直に言うと今年も行くかどうか迷ったのですが、この1年、「そのうちね…と言っているうちに機会を逃した」経験をいくつかしているので、やはり行ける条件が揃ったなら行くべきだろうと。そんなわけなのでありました。

下の画像は、2020年2月20日のTwitterですが、これを見ると、1体1体異なることがよくわかると思います。倒木から切り出して、それに合わせて絵付けをしているので、ひとつずつ違うのが魅力です。Facebookの記事には「素人の手作りですので完成度は高くありません」とありましたが、とてもそうは思えない愛らしさです。

萩原天神が木鷽の頒布を始めたのは、2019年から。始められたきっかけは、2018年の、平成30年台風21号(チェービー)によって堺市が指定する保存樹木を含む、境内のご神木が30本以上倒れてしまったからだそうで、鎮守の森の再生活動の一環として、倒木を使って木鷽を奉製することにしたそうです。木鷽を通じて得た浄財は、鎮守の森の再生活動の費用に充てられるとのことです。

なお、2月25日は、天神さんである菅原道真の祥月命日です。やっぱりね、ちゃんと所縁のある日なんですよね。

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木鷽の授与は9時からなのですが、うち(東京都府中市)からだと、前乗りしないと間に合わない。無茶苦茶行列ができるという情報は見当たらなかったので、なんとかなるかな…と希望的観測を込めて、普通に東海道新幹線の東京駅始発(6時)に乗っていきました。

Googleによると9時半には着くとのことでしたが、新大阪駅でうろちょろと駅弁を見て回ってしまい、御堂筋線に乗り遅れ、なんば駅で迷ってさらに乗り遅れる体たらく(私はこの10年で大阪に行ったのは今回が4回目というレベル)。それでも、萩原天神駅に着いたのが9時40分ごろだったので、やっぱりGoogleってすごいわ。

と感心したのもつかの間、萩原天神駅の改札を出てすぐにGoogleMapを起動したところ、下記のような道順を示されて、軽く混乱。

私は、地図に関しては自分よりもGoogleのことを信じているので、ついうっかりこの道順で行きそうになりましたが、さすがに思い直して、周囲を見渡したところ、すぐに参道が見えてホッとしました。Googleにもそういうことがあるのだなぁ…。

すんなり神社に行けたのはよかったんですが、びっくりするほど人とすれ違わなくて、40分遅れてしまったから、ひょっとして、もう終わっちゃったのかなぁ…と少し不安になりつつ先を急ぐ。

境内の入り口の脇にご神木。楠だそうです。

境内の掲示板に「木うその授与」の張り紙があって、ちょっとホッとする。

「感染予防対策中」ののぼりが立っているのが、まさに2020-2021年って感じです。

参道の鳥居をくぐって本殿まで80mくらいでしょうか。ここまで全然人とすれ違わないし、行列している雰囲気もなく、ホントに木鷽の頒布をしているのかと、ドキドキでした。

本殿の脇にこんな看板。木鷽がお出迎えです。よかったー。

左手にある授与所を見ると、先客が3~4人ほど。皆さん熱心に選んでおられました。

授与所のカウンターには、大きさごとにとりどりの木鷽が並べられていますが、これがキャーと言いたくなるかわいらしさで、映え感がすごい。一応声をかけて了解を貰ってから撮ってますが、もともと写真を撮るのがヘタな上、焦って撮ってるので、全然うまく撮れていなくて本当に申し訳ない…。でも、まぁ、とにかくかわいい!!!

腕に覚えがある方はぜひ、来年以降訪問して、このかわいらしい空間をうまいこと写真で切り取ってきていただきたいと、自分の写真を見ながらつくづく思いました。いやぁ、ホントに、実物はもっとかわいいんですよ。

サイズは、極小、小、中の小、中、中の大、大、特大、の7サイズで展開していますが、きちんとサイズを合わせた木材で作っているわけではないので、その辺の分類は結構ファジーです。木材の種類も複数(クス、カシ、クロガネモチなど)なので、樹皮の様子、長さ、太さ、曲がっていたり、ちょっと枝が飛び出ていたり、バラバラ。それに合わせて鷽が描かれているので、1体ごとに雰囲気が全く違って、たくさん並ぶほどに個々のかわいさが際立つ感じがします。

一応、神社のWebサイトには、常識的な数で…とやんわり注意書きされていますが、こんなの1体に絞るなんて、無理。実際、他の皆さんも、じっくり選びつつ、複数個を買われていました。これは長考するわ…。

特大サイズは、授与所の奥にあったので写真が撮れず、これに関しては、2021年2月24日のTwitterの写真を見たほうが早いので下に貼っておきます。実際に見ると、えっ、そんな大きいの!? という感じでした。ちょっとした薪というか、それくらいのサイズ感。

なお、価格は2021年2月20日付けのFacebookの記事によると、極小700円、小800円、中の小1,000円、中1,300円、中の大1,500円、大1,800円、特大3,000円~(2021年2月時点)。サイズや価格に関しては、改めて最新情報を確認したほうがよさそうです。

ちなみに、萩原天神の木鷽は、上記7サイズのほかに、2又、3又(という表現でいいのか?)というバージョンも存在します。

これだけは、他の木鷽のように並べられておらず、先客さんのひとりが、「これとはさ、ちょっと違うやつ、あったよね」(関西弁に脳内変換して読んでください)と、神社の人に言ったところ、奥から出てきたのでした。多分、数を作っていないので、こうやって声をかけた人にしか売っていないのかもしれません(未確認)。

それにしても、これは木鷽としては、見たことのないデザイン。あんまりかわいくて、見た瞬間、思わず声が出ました。ちなみに、お値段は、極小~中の大までは既定のサイズの価格+鷽がひとつ増えるごとに+300円、大は+500円です(2021年2月現在)。

ぐずぐずと迷いつつ、最終的に5体購入し、とってもかわいいゴム印が押された紙袋に入れてもらいました。

会計の際に、ご神木の倒木がなくなったら木鷽の頒布は終わりになるのですか? と尋ねたところ、倒木がなくなった時の状況で考えたいと思っているけど、まだまだあるので当面は続きますよ、とのことでした。あの台風、ホントにすごかったんですね…。私の浄財も少しはお役に立てれば幸いです。

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折角なので、境内も少しぶらぶら。なんとなくお稲荷さんは素通りできないタチなので、こちらにもお参りします。

狐の張り子(1体500円)を奉納することが出来ますが、この人形は、お腹にお願い事を書いて奉納してもいいし、持ち帰ってもよいそうです。ちょっとふっくらしたシルエットがかわいらしい。

こういう時って、ついつい他の人のお願いを見ちゃいますが(すいません)、やっぱり、お稲荷さんにするお願い事といえば、商売繁盛に尽きますよね(結局私もそれをお願いしました)。

敷地内の梅園も、ちょうど見頃でした。

ただ、帰宅後に公式サイトの境内地図を見たら、もっと広い梅園が奥にあったようで、ちゃんと回れてなかった気がします。鎮守の森も見てない。次回の宿題にしたいと思います。

行く前は迷いもありましたが、「東京から来た」と言っても、むしろ優しく応対していただいてホッとしましたし(ありがとうございました)、やっぱり木鷽はかわいかったし、天気はいいし、参道脇の梅もきれいだったしで、とにかく行ってよかった…と思いながら、神社を後にしたのでした。

長くなってしまったんで、買ってきた木鷽は、次の記事でお目に掛けます。

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この後、折角堺まで出てきたのだからと、同じく堺市にある船待神社にも寄り、木鷽の予約をしてきました(通年授与なのですが、作っている方が1人なので、順番待ちなのです)。宮司さんの奥様によると、いつできるかは分からないけど、一応目安は3年くらいかな、とのことでした。3年後、私はいったい何をしているんでしょうね。

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萩原天神(萩原神社)
599-8112 大阪府堺市東区日置荘原寺町75-1
072-285-0295
南海鉄道高野線 萩原天神駅 徒歩1分

公式Webサイト http://www.hagi10.sakura.ne.jp/
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