高田いさご 〈宇栄喜製菓〉

こんにちは、小鳥社のコトリ1号です。

先日、コトリ2号の郷里・大分より、お菓子その他が送られてきたのですが、余りにインパクトの強いブツがひとつあったため、これは写真に撮っておこうか、と。そして、ついでに、ブログのネタにしてしまえ、と。

今回の記事は、トリコレでなく、ただの備忘録になってしまって申し訳ないのですが、どうぞご容赦のほど、お付き合いくださいませ。

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インパクト大だったのは、「高田いさご」というお菓子(の箱)でした。

落花生いさご」と呼ぶ場合もありますが(いさごを看板にするお店が2つあるようなのですが、詳しいことも違いも良く分かりません…)、地元の人はごく普通に「いさご」とだけ言い、豊後高田市周辺の地域にお住まいの方なら、それでほぼ100%通じる郷土菓子のひとつです。

卵、粉、砂糖、水飴を混ぜて焼いた生地の上に刻んだこの辺の名産である落花生が砕いて散らされている、ごくごく素朴な焼き菓子です。
さほど気取ったお菓子でもないので(とはいっても、日常で食べるにはやや高級)、自分で買う際は勿論袋入りでしたし、頂く際も袋入りのものばかりだったので、そもそも箱入りの商品なんてないと思っていたのですが、今回送ってもらったのは、箱入りだったのでした。

レトロデザインの包装紙を破ると、なかなか可愛い箱です。


(萩の花かなぁ)

ところが、裏を返してみたら、驚いたのなんのって。


(予想外だったので、初見の際は思わず声が出た)

ええと、なんですか、これは。


(こわい…)

箱の脇に、「天念寺の鬼絵」とあったのでそれを元に検索してみると、正式名称は「修正鬼絵(しゅじょうおにえ)」と言い、1200~1300年ほど前から行われている、国東半島地域独特の宗教儀式なのだそう。

詳しくは、ウィキペディアや、よかとこBY・写真満載九州観光と言ったサイトで紹介されていますので、興味のある方はぜひリンク先をご覧ください。特に、「よかとこBY」のほうは、行事のすべてを写真で紹介しているので、分かりやすいです。中々の奇祭のようです。

ところで、なぜ、「いさご」の箱に「鬼絵」の写真が載っているのか…と言う疑問は晴れないままなのですが(どうも、特に何らかの関連があるというわけではなさそう)、単純に、どちらも豊後高田市の名物だからじゃないか、と。

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さて、いさご。

せっかくだから、九州の器に盛って食べますか。


小鹿田焼です)

中途半端に半分に折られているのは、貝を模しているからです。
表面にまぶされた落花生は「いさご=砂子=細かい石」を表すのだとか。

商品名の元ネタは、謡曲(能)の『鶴亀』にある、「庭のいさごは金銀の…」と言う一節から取っているとのことですが、まぁ、そんなこと知らずとも、「いさごは美味しい」とだけ知っていればいいのではないかと。
サクサク軽くてほんのり甘い。お茶にも紅茶にもコーヒーにもよく合うオールマイティーな甘みは、万人受けする優しい味わいです。

豊後高田市の名産品ですが、大分県内ならば割りにどこでも手に入れやすい気楽なお菓子である反面、気楽過ぎてかネット通販で扱っているところをあまり見かけないので、もし身近に大分に行く方がいれば、お土産にリクエストしてみてください。


(九州銘菓なのよ)

 

というわけで、今回はコトリが1羽も出ずに、失礼しました。

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宇栄喜製菓 (高田いさご)
879-0623
大分県豊後高田市金谷町1192-2
0978-24-3234

宇栄喜号製菓本舗 (落花生いさご)
879-0619
大分県豊後高田市浜町671
0978-22-2609

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  1. ゆう on

    落花生いさごが明治から続くいまだに手作りで作る明治天皇献上品
    一個一個が手作りなので大量生産出来ない為限られた場所でしか入手出来ないお菓子です

    高田いさごは宇栄喜号製菓初代の元姻戚が後に機械で作り出したお菓子
    大分県内あちこちで買えます

    香りも見た目も食感も口溶けも全く別次元のお菓子です
    知らないで機械のいさごを食べた人が不味くなったからいらんという話は大分の年配の人達ではあるあるの話です

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