初天神の日に木鷽を買いに行く(その4) 亀戸天神

前回の記事からの続きです。

湯島天神から亀戸天神への移動は、都バスを使いました。
たまたま見かけたバスが亀戸駅前行き(上26系統)だったので、ちょうどいいやと乗ったのです。

結果的にこのバスに乗ったのは正解だったのですが、記事を書くために改めて地図で停留所(池之端一丁目停留所)の場所を確認したところ、ビックリ。
わたし自身は湯島駅に行くつもりだったハズですが、逆方向じゃないの……。
極度の方向音痴なので、いつものことといえばそうなのですが、バスに乗れてよかったです。

幸いにも、亀戸天神前という停留所があったため、ここで降車。
池之端一丁目から亀戸天神前までは、40分くらいだったでしょうか。

実は、亀戸駅から亀戸天神までは1キロ弱ほどあるので、電車で移動していたら、ちょっとめんどくさかったんですね。
そういう意味でも、バスに乗ったのは、たまたまですがラッキーでした。

バスから降りたら、亀戸天神はすぐそこ。


(参道はとっても短い)

大鳥居をくぐったら、太鼓橋(男橋)の前に警備員さんが立っていて、鷽を買う人は左の脇道から道なりに進め、という。

言われた通りに進むと、ほどなく行列。

警備会社の制服を着た警備員が何人もいて、行列整理をしています。さすが、東京圏で最も大々的に鷽替えを行っている神社だけあります。

汚い写真で申し訳ありませんが、行列の脇に「鷽初穂料」の看板がありました。

木鷽のサイズは10種類。600円~7000円まで。
熊手と同じように、小さいものから買い求め、ひとつずつ大きくしていくのだそうです。

そういえば、五條天神社で社務所が開くのを待っていた最中に、他の人たちが雑談しているのを小耳にはさんでいたのですが、大きな木鷽ほど早くなくなっちゃうんだそう。
「小さいのは山ほど用意しているから、ちょっと遅く行っても大丈夫」とも。未確認情報ですけど、ご参考までに。

 

木鷽は、「鷽の碑」と本殿の間に仮設テントを3台立てて、そこで発売していました。

行列は途中から横7列に整列させられ、テントの前で待ちます。
売り場が一段落してきたら、その都度35人ずつ流していく、という感じ。なので、すごい人ではありましたが、30分も待たなかったと思います。


(鷽の碑の前には、前年の木鷽を納める祭壇が設けられている。ただ、買いに来る人の数に対して、納めに来る人はすごく少ない気が…)


(すごい人でした…)

わたしが木鷽を買ったのは、1月25日の10時40分ごろでしたが、すでに九、十の木鷽は見当たらなかったです。
小さいサイズは、確かに、山ほどありました。

もちろん、一のサイズを購入。

 

無事に買い終えたら本殿でお参りし、境内内を少しぶらぶらします。


(本殿にも、鷽)


(絵馬も、鷽)

亀戸天神には、鷽替えの日にしか配らない木鷽だけでなく、通年販売している鷽グッズがいくつかあります。
鷽ストラップ、鷽笛、鷽鈴……、どれも可愛かったのですが、それはまた改めて。


(境内には早咲きの梅が)


(太鼓橋から本殿を臨む。スカイツリーもきれいに見えました)

亀戸天神の木鷽は、縁起が印刷された紙に巻いて渡してくれます。


(鷽がラブリー)

筑前の太宰府天満宮御やしろに毎年正月七日うそかへと云う事あり四方の里人木の枝其の他のものをもてうそとりの形(かたち)をつくり持きたり神前に於て互にとりかへて其の年の吉兆を招くことになん是や今迄あしきもうそとなり吉(よき)に鳥かへんとの心にてうそかへという元より此おん神の託(つげ)によりて始まれり直き心をもてすれば誠の道に叶ふべしここに亀戸天神はつくしのうつしなれば文政三年(1820年)この事を始めて毎年正月二十四、五日うそ鳥の形をつくり境内に於てうらしむれば信心の人々かひ求めて神前にある鳥かへなばかけまくも賢(かしこ)き神の御心にもかなひ開運出世幸福を得べきになり

買ったのは、一のサイズ。1体600円。

長さ4.5センチ、直径2センチの檜の円柱をベースに、一部を彫り込んで木鷽の形にしています。

五條天神社のと比較すると、切り口がきれいですし、2対並べても差がほとんどないので、手掘りではないのかな。

嘴の下の部分に横に薄く彫り込みがあるのですが、笑っている口元のようにも見えて、妙に愛嬌たっぷりと言った感じです。


(横姿はかなりキュートです。鷽っぽい)


(後姿もきれい。尾羽を模した切込みがあります)

俯瞰で見ると、謎の生物のようにも見えるので、前後から撮ってみました。
これはこれで、可愛い……。


(なんか違う生き物に見えます…)


(ススワタリっぽい)


(底には亀戸天満宮の判子)

実は、亀戸天神の木鷽には、一~十のサイズのほか、懐中サイズというものもあります(1体500円)。


(ビニールケースのサイズは、8×3センチ)

「財布の中などに入れて、持ち歩いてください」と言われたんですが、財布に入れるにはちょっと大きいかも、しれません。

しかし、小さいのは確かでして、しかも細かい部分まで、きちんと作られているのです。


(並べてみました)


(尾羽もちゃんとあります)


(後姿もばっちり)

ちなみに、懐中木鷽のサイズは、長さ4センチ、幅0.5センチでした。小さいもの好きにはたまらない可愛さです。

無事3か所目もまわり終えて続く…としたいところですが、亀戸にはもうひとつ目的がありました。


(ココでくず餅を食べるのです!)

東京の方ならご承知の通り、亀戸と言えば船橋屋ではないでしょうか。
参道にも出店がありますが、目的は亀戸天神を出て1分ほどのところにある、本店

イートインでは、元祖くず餅(530円)のほか、あんみつ、みつ豆、お汁粉などもありましたが、やっぱりくず餅でしょう。


(たっぷりのきなこと黒蜜がまたおいしいのです!)

東京のくず餅は、京都のそれとは違い、葛粉を使っていません。
船橋屋のくず餅も、原材料は小麦澱粉と水だけ。それを450日間かけて乳酸発酵させてから、整形し蒸しています。

乳酸発酵させていると言っても、酸味も臭いもありません。独特の歯ごたえといいますか、この弾力が、一番の魅力だと思います。

本店で食べるくず餅は、やはり出来立てだからでしょうか、持ち帰り品よりも優しい柔らかさ。格別においしかったです。


(店内には戦前の店舗の写真が飾られていました)


(現在の外観。ちなみに創業は文化二年。1805年なので11代将軍家斉の時代ですね)

甘いものを食べて一息ついたところで、新井天神に向かいます。

次の記事に続きます)

亀戸天神社
136-0071 東京都江東区亀戸3-6-1
03-3681-0010
※ 鷽替えは1月24日、25日の2日間

船橋屋 本店
136-0071 東京都江東区亀戸3-2-14
03-3681-2784
営業時間 9:00~18:00
イートイン 9:00~17:00

 

(過去記事)
初天神の日に木鷽を買いに行く(全5回)
プロローグ
五條天神社
湯島天神
亀戸天神 (この記事)
新井天神

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  1. ミルキーわんわん on

    丁度、サスペンスドラマで出てきて気になり検索しましたらココにたどり着きました。行って見たいです!

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